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2017. 8. 4.Up Dated.
REIT相場の変動

 最近の東証REIT指数の動きを見ていると、6月30日に1,700ポイントを割り込み始め、7月14日に1,620.38ポイントまで下がりました。何処まで下がるのかという懸念もあったと思いますが、翌日から反転を始め、7月31日には1,709.96まで戻しました。
直近では再び1,700ポイントを割り込んでいますが、このような動きを見せる背景にはいくつかの原因が考えられます。
7月の投資部門別売買動向が発表されないと投資家別の投資態様が分かりませんが、恐らく従前の売買動向と比べると変わっているのではないかと考えられます。
推測では、相場が1,650ポイントを下回り始めた時点で、投資家の買いが強まって相場が戻し始めたものと考えられますが、更に詳細に分析すると相場の調整の進行と反転の経緯が見えてきそうです。
未だデータが揃わないので確たることは言えませんが、恐らく今後も同様の動きが何回か繰り返されると思われます。
また今回の動きによって、当分の間(年内)のボトムの水準は1,600ポイント台に留まるという見方も出来ますので、変動幅を最大で1,600~1,700と押さえておけば良いのではないかと思います。

最近は大量のデータが蓄積されたことで、色々な角度からの分析が出来るようになって、少しずつ市場取引の実態に迫ることが出来るようになっています。
ビックデータの効用と言えなくはありませんが、いくら大量のデータがあっても、最後は推測で仮説を立てて、それをデータ分析で検証していくという作業が必要になるので、AI(人工知能)でそこまで出来るのかという疑問もあります。
私の場合は、原則として仮説を立てて、それをデータ分析で検証していくというプロセスを採っていますが、これも少しずつ進化しています。
今回の相場変動の分析は、8月開催の大阪セミナーで解説出来るよう準備していますが、ある程度明確になったら、このHP等でも発表しようかと思っています。
未だ現段階では詳細な分析は出来ていませんが、少なくとも今の相場の変動は、冷静に見ておけば良いというのが私の見方です。
そして今後も同じような動きが起こると予想されますので、投資家は相場変動を上手に捉えて、自らの保有投資ポートフォリオを見直し、利回りの改善を図る方向で動くのが賢明ではないかと思います。


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