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2017. 7. 7.Up Dated.
相場調整局面のREIT投資

 7月に入って東証REIT指数が1,700ポイントを切る相場になりました。こうなるとREITも買い時になったと考える方も多いと思いますが、気になるのはボトムの水準でしょう。
私の予想では1,680ポイント前後がボトムと予想していて、一時的にしろ1,650ポイントになれば美味しい相場だと言えます。
但し、東証REIT指数だけで売買の判断をする訳には行かず、どの銘柄を狙い、どの価格で拾うかといった具体的な戦術が必要になります。
従って、東証REIT指数は投資家にとって売買タイミングを測る指標だと言えます。

先日昔の同僚からもREIT相場の調整を受けて買うか否かの相談がありましたが、質問の内容は先日の投資家セミナーで解説したことと同じでした。
電話での相談でしたから詳しい説明は無理でしたが、一般的な個人投資家のニーズというものが分かりました。それはREIT投資は多少のREITの知識があっても実際の投資行動には依然として不足しているという事です。
現在の相場を買い時ではないかという見方は出来ますが、それ以上は中々進めませんので、ここからがREIT投資の肝になると言えます。
先日の投資家セミナーでは、具体的な銘柄を上げて理論的適正価格という視点で解説しましたので、セミナーに参加された方はそれらを参考に出来るタイミングになったと言えると思います。

但し、注意しなくてはならないのは相場調整進行局面では、利回り重視で高利回り銘柄を狙うとリスクが高くなり過ぎるという面です。
折角の相場調整局面でリスクが増大するような拾い方をするよりは、こういう時こそREITの本来の商品特性であるミドルリスク・ミドルリターンを求めて銘柄選択する方が穏当です。
勿論リスクを取っても高利回りを狙いたいという投資家も居られるでしょうが、それは想定されるリスクを読めて機動的に動ける方だけの投資態様だと言えます。
相場調整局面では利回りが上昇しますから、より高い利回りを狙いたくなる気持ちは分かりますが、ここは一旦冷静になって、自らのREIT投資の既存ポートフォリオ利回りベースにして、その利回りをどの程度に変化させるのかを設定してから動くのが賢明だと言えます。


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