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2017. 2. 3.Up Dated.
個人投資家のREIT投資

 REIT市場での取引を見ると、外国法人、証券会社、国内個人、金融機関、投資信託の5者が95%のシェアを有していますが、これらの投資家の投資行動を分析すると、それぞれ異なった見方で取引しているように思えます。
特に国内個人の投資行動は特徴的で、ある意味では明確です。

(その1)REIT市場を主導しようとしているのは証券会社(自己取引)ですが、こことは全く逆の投資行動をしています。
(その2)東証REIT指数が上昇すると市場では売り越し一辺倒になり、低下すると買いが強まりますが、買い越す水準はかなり低く、大凡1,600前後~1,650ポイント位の相場が買い目線になっています。
(その3)日銀の金融政策には余り左右されない投資行動を採っていて、マイナス金利政策にも大幅売り越しで応じ、相場上昇に水を差す形になっています。

次に、投資法人が発表する投資主データを見ると、投資口を保有している個人は延べで 60万人弱になっていますが、複数口の保有が多いので実数は10万人以下~5万人程度だと推定されます。更にREIT市場で日々取引している個人は取引口数から類推すると1万人程度ではないかと考えられます。

REITは魅力的な配当利回り商品ですが、実際に投資を行うとなるとハードルが高く、直接投資出来る人は限定されてしまい、投資信託経由になってしまう個人も多いと思われます。
従って、個人の実数でみると投資信託経由の方が遥かに多いと推測されますが、実はREITへ直接投資している個人とはかなり異なった投資になっている事を気づかずに投資信託を購入していると考えられます。
REITへ直接投資している個人の特徴は、投資信託に比べてかなり高い配当利回りを狙っていて、またキャピタルゲインも小幅な売買益を積み上げるような堅実な取引になっています。
これらの投資によって、投資信託よりかなり高いパフォーマンスを得ていると考えられますが、それはREITへ直接投資出来るだけの知識と経験が備わっている為だと言えます。
今の時代は、情報収集と選別能力によって格差が生じるのは当然なのかもしれません。


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