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2016.11.11.Up Dated.
米国大統領選挙

 予想に反してトランプ氏が次期大統領に選ばれました。これは半年前の英国のEU離脱と同じ驚きです。
誰もが何となく世界の潮流に変化が起きていると感じていると思いますが、問題はこの先です。
愈々政治が経済に代わって表舞台の主役になってきたとも言えますので、今後は政治がマクロ経済を読み解くキーワードになりそうです。
株式市場は昨日から乱高下していますが、こうなると現在の市場では将来を予測することは無理だと考えられます。
REITに関しても、英国のEU離脱と米国の新大統領はプラスとマイナスがあり、それらが絡み合う形で相場が動きそうですが、REITのような長期投資商品では、短期的な変動よりは、長期の流れを決定する要素を考える必要がありそうです。

気を付けたいのは、政治の方向が読めないことで、投資市場は根拠希薄な振幅を繰り返していきそうですから、短期の現象だけを見ていると翻弄されてしまうことです。
米国大統領選挙の結果が、暫くは日本のREIT直接影響を与える度合いは小さいですが、米国REITは不透明感が強まりそうです。
無責任にトランプ氏は不動産屋だから、REITにはプラスだろうという人も出るかもしれませんが、米国も日本も不動産屋的発想がREITにプラスという事はありません。
投資環境にとって必要な要素の一つとして社会の安定がありますが、米国はこれにより安定より変動に向くのは確かですから、次の姿が明確になるまで投資環境としては良くはありません。
こうなるとグローバル投資マネーは分散を強化しつつ安定方向に向かうしかありませんから、今までのような米欧中心のポートフォリオではもたなくなると考える可能性もあります。
だからと言って直ぐに解が見つかる訳でもありませんから、安易に予想することも出来ませんが、世界のREITに投資している投資家にとっては、益々不透明感が高まることは確実です。
このような時期には中途半端な見方や予想が乱発されそうですから、投資家は更に情報選別眼を養うことで乗り切ることを考える必要がありそうです。


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