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2015. 6.26.Up Dated.
国債利回りと安保法制

 10年物国債の利回りがジリジリと上昇しています。今年1月19日に0.200%/年の最低利回りを付けてから反転上昇していて、6月11日は0.535%になり、0.335%も上昇しましたが、再び下がり0.5%を天井とした動きなっています。
大勢としては、当面は10年物国債利回りは0.5%が妥当と見ているようですが、恐らく日銀が0.5%を認めたくなくて買い続けているのではないかと推測されます。
今の状況では、一旦0.5%を許容すると、次は1.0%の水準に向かって上昇しそうですから、日銀は0.5%を防衛ラインと設定して財政ファイナンスを行っていると考えられます。
財政ファイナンスの可否を今更論じても仕方ありませんが、日本の中央銀行も総裁が変わってから様変わりしました。
一方、日銀総裁の親分である安倍総理は安保法制の見直しで強硬姿勢を示しています。
普通に考えれば違憲と思われる法律を通そうとしていますが、違憲という烙印は何としても避けなければならないので、早期に強行突破して既成事実化を狙っているようです。
本来自衛隊のあり方については、もっと議論を深めて国民的合意を得る必要があるのですが、前段を省略して既成事実を作れば国民はついてくるだろうと考えている節があります。
私から見れば、この手の人間に付いていくのは最悪の選択になりますが、皆さんはどうなのでしょう。
かつて親から聞いたことがありますが、戦争中の空襲時では誰の後を付いていくかによって生死が決まったと言っていました。大空襲の日に火に囲まれそうになった時、在郷軍人の方が抜刀して線路伝いに先導を始めたのに付いて行って助かったと言います。
今の時代、直ちに自分の生死に直結するようなことは滅多にありませんし、政治家や官僚達のやることでいきなり生死を分ける事もありませんから、鈍感になります。
しかし冷静に考えれば、安倍総理や黒田総裁に付いて行く気はありませんし、彼らが人々を先導出来るタイプの人間でないのは感覚的にも分かります。
皆さんも自分の生死を分ける選択で、この手のタイプの人間に付いていくかどうか考えてみればどうでしょう。

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