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2014. 4.18.Up Dated.
東証REIT指数と投資タイミング



上のグラフは、東証REIT指数の過去1年間(2013/04/18〜2014/04/17)の日次推移を表したものです。
昨年は、4月に1,600ポイントを超えたこともあって、その後の調整局面で1,300ポイントを割る水準まで下がりました、その後は9月中旬から直近までは狭いボックス圏での動きになっています。
今年は、例年上昇する3月・4月に大きな変動がなかったことで、今後も大きな調整は入りそうもないので、少なくとも今夏までは比較的安定した動きが予想されます。
材料としてはNISAや年金基金のREIT投資といったプラス要素があり、逆にマイナス材料は賃料の底打ちが見えてきた事で暫くは見当たりません。
又、新規上場銘柄も組成側が期待した程の募集価格にはならず、上場後も一時的な上昇を除けば、比較的穏当な水準で推移していますから、 市場に過熱感もありません。
一方、投資家としては、もう少し価格が下がって利回りが上昇する局面を期待したい所ですが、どうやら1,400ポイント割れは難しそうですからそろそろ決断しなくてはならないかもしれません。
その際に考慮すべき点は、既保有投資口のコストになります。比較的低い水準で拾っているならば、更にキャピタルゲインを追う必要はなく、安定して分配金を出しそうな銘柄を過去1年間の下限価格に近い水準が投資判断の目安になるでしょう。
逆に、比較的高い価格で保有している投資家は、今夏位までに組み替えをする必要もありそうです。今後、REIT市場が大きく上昇するのを待つという考え方もありますが、前述したように安定ボックス圏での推移になりそうですから、再度銘柄選別を行って納得出来るポートフォリオを追求するタイミングだとも言えます。
更に、東証REIT指数が1,000ポイント以下の時に拾った投資家は、十分に余力がありますので、そろそろ長期用のポートフォリオを固める時期だと言えます。ここで上手く銘柄ミックスが出来れば、今後数年は手堅い投資になるでしょうから、投資タイミングを見逃さないようにすることが今年のREIT投資の課題だと言えると思います。

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