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2014. 3.28.Up Dated.
期末は低調な取引?

 今年の3月の取引は例年になく低調で、東証REIT指数の月間平均値も2月より下がりました。
指数の月間変動率も2月より小さいので、恐らく取引金額も1月・2月と同水準の1兆円程度だと推測されます。詳しい事は3月の投資部門別売買動向(4月15日発表)を見ないと分かりませんが、1・2月の取引動向と変わっていないと考えられます。
何故、今年がこのような動きになったのかは分かりませんが、投資口価格の動きを見る限り特段の材料がないのと、4月以降も積極的にはなれないと考えられているのではないかと思われます。
今年はNISAの始まった年ですから、少なからずこの影響があるかと思われましたが、結果は違っていました。 1・2月の売買動向を見ても、個人の買いが膨らんだ形跡はなく、NISAの資金がREITに流れ込んだとは思えませんから、今後の予測も一層難しくなりました。500万口座とも言われるNISAの一部でも動けば、個人の現金取引の買い口数が直ぐに変動しますが、売買動向を見ると、1月は162,367口、2月は174.079口で、昨年12月の281,354口には到底及びません。
この程度の買い口数であれば、NISAの1%が動いても直ぐに数字に表れますから、やはりNISAの資金はREITには向かっていないと考えられます。
それでは、今後ともこの状態なのでしょうか?
NISA資金の大半は未だ動いていないようですから、REITだけに限った事ではなさそうなのと、何れは何処かで動く可能性があります。
その時点が分かれば面白いですが、今のところは例年の動きから6〜8月が有力と考えられます。但し、一挙に流れ込むのではなく五月雨式になると考えるのと、銘柄限定になりそうなので、実際の動きを読むのは簡単ではなさそうです。
当初は1〜3月の市場の動きからNISAの影響がある程度予測できるのではと考えていましたが、目論見が外れましたので、再度データを見ながら再検討する必要が生じました。

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