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2011. 5.13.Up Dated.
パソコンの節電対策
 
 この夏の節電対策について、色々なアイディアが出ていますが、やはり気になるのは暑さ対策です。
オフィスでは冷房温度を上げたり、昼休みに消灯したり、一部のエレベーターを停止したりする対策を取るようですが、今のオフィスではパソコンの電力と発熱が問題です。
一般的にパソコンは常時100W前後の電力を消費していますが、一方で発熱体でもあります。システム温度は真夏では35度以上に達しますから、この熱源を1人1台抱えているとなると、オフィス内の温度は相当上昇します。
その為か、家電量販店の店頭ではUSB扇風機が特売されていて、オフィスにMY扇風機を持ち込む人も居ますが、パソコンのUSB接続は12V電源で駆動するタイプで、100Vからの変換効率が90%以下になるので、電力効率から見ると、通常の100W電源での扇風機の方が良いようです。
私も仕事上から常時パソコンを付けていて、消費電力と温度を表示させていますが、消費電力は165W〜200Wぐらいで、気温の高い日のシステム温度は34〜36度に達します。
仮にこの状態で真夏を迎えると、重いソフトを使った場合パソコンが過熱でシャットダウンする可能性があります。デスクトップパソコンでもこうなりますから、ノートパソコンを使用している場合は過熱によるシステム停止は不可避にもなります。
中には、アイスノンのような保冷剤をノートパソコンに貼り付けている人も居ますが、これはシステム内に結露を起こして、CPU等がショートして壊れてしまう可能性もあります。
このため、今夏の節電で最も頭が痛いのがパソコンになるのではと思います。
一方、Microsoft社では、節電ソフトを用意しているとのことで、これはOSに入っている電力管理ソフトの発展版のようです。 恐らく多くの企業がこのソフトを使うだろうと思いますが、実は最も電力消費と発熱を抑制する方法は、CPUの動作速度を落とす事です。
私のパソコンのCPUは定格動作周波数3.2Ghzですが、これをBIOSの設定で2.8Ghz程度に落とせば、15%程度の節電が可能です。
これと同じように、オフィスで使用しているパソコンの動作周波数を落とせば、消費電力と発熱の低減が出来ます。オーバークロックと違って、ダウンクロックはリスクが余りありませんから、有効策になりますが、これを全てのパソコンに施すにはシステム管理者等の方の作業になりますので、今から順次設定を変更しておく必要がありそうです。
ダウンクロックすると、多少は動作速度が落ちますが、暑い中での作業と比べればこちらの方が遥かに楽ですから、企業のシステム管理者の方は是非検討してみて下さい。

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