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2010. 3.26.Up Dated.
雑感

 先日黄砂が激しく降り注いだ為に、体調が悪化してしまいました。 ネットで調べると、黄砂の粒子は花粉よりも遥かに小さく、普通のフィルターでは捉えられないとの事なので、急遽家電量販店に行って、HEPAフィルターの付いた空気清浄機を購入しました。
私には喫煙の習慣もあるので、空気清浄機は必須アイテムですが、今は禁煙が徹底しているオフィスでも空気清浄機を導入している所も多いようです。

私は空気清浄機能と加湿機能については、40年程前に当時勤務していた会社で、初歩的な研究をした事があります。
この頃はエアコンが出始めた頃ですが、室内循環型では空気が汚れるので、これを改善する機能と、体感温度には湿度も影響するので加湿機能も欲しいと考え、社内のセクションに相談した事があります。
勿論、当時の技術水準では無理だったのですが、それから40年近く経った今日に実現されました。
他にも、今日ではスマートグリッドと呼ばれている電力を効率良く供給するシステムも、30年程前に、ゼネコンの技術研究所の人と話した事がありました。
当時、先進的な設備を満載した大型マンション開発プロジェクトに参画していたこともあって、こういうプロジェクトでは、製造メーカーと組んで新しい試みが出来る環境があった為です。
この手法で、その後やはり大型マンション開発で製造メーカーと組んでシーズヒーター(電気調理機)の改良を行い、吹きこぼれや過熱があれば電気を遮断する機能を付けた事もあります。
また別の開発プロジェクトで断熱材の改良をした事もありましたが、当時のデベロップメント事業にはこういう楽しみがあったのです。

それでは今のデベロップメント事業はどうなのでしょう。 こういう事をさせてくれるような余地があるのかは疑問です。
コストを削り利益を最大化する事に注意が傾けられていて、担当者にとっては仕事の面白みが半減するのではと思います。
私は若い頃にこのような経験させてもらったので、役職が上がると、面白い仕事が出来るプロジェクトを積極的に仕掛けるようにしました。
上司としての仕事の目的は、利益よりも人材の育成に置いていましたので、工夫の余地が大きいプロジェクトを志向しましたが、当時でもこの考え方はやや異端でしたので、今では化石化しているかもしれません。
ややこじつけになるかも知れませんが、日本の活力が落ちているのはこういう所にも原因があるのではと考えてしまいます。
 
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